FXスワップ運用「サヤ取り」の方法について

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11.サヤ取りは円安時に


 FXスワップ運用で、サヤ取りする方法を説明します。

 サヤ取りとは何かといえば…。
 FX業者によって、スワップ金利に「高低」の差があります。例えば次のような感じです。
 A社は、買い+100円 売り-105円。
 B社は、買い+85円 売り-90円。

 この時、A社では、買いポジション1枚。B社では、売りポジション1枚のポジションを保有したとします(異業者両建)。
 まず、こうすれば、為替差損益は、±0円。
 為替リスクがなくなるということです。

 その上で、スワップ金利はどうなるか、見てください。
 A社では、+100円。 B社では−90円。
 合計、+10円になります。 

 ノーリスクで10円/日の利益が得られるということです。
 このような「利サヤ」を稼ぐ方法を、「FXスワップ・サヤ取り」と呼びます。

FXスワップ・サヤ取りの運用率

 運用率(レバレッジ5.5倍)は、どれくらいになるのでしょうか。

(1)トルコリラ円

 2015年1月現在、トルコリラ円でのスワップサヤ取りはできません。
 相場の状況が変わるまで、様子見をしていた方が良いと思います。
 一応、過去の相場で、説明しますので、参考にしてみてください。

 ヒロセ通商 LION FXは、トルコリラ円の必要証拠金が60000円/1万通貨。
 サクソバンクFX証券は1万8000円(45円×1万×4%)/1万通貨です。
 そのため運用資金に違いがあるので、下表のようになっています。

 スワップ金利は、それぞれ下表の期日の値を使いました。

※2012年3月、1トルコリラ=45円程度
トルコリラ円・サヤ取り 取引量 運用資金 2012年3月26日 
スワップ金利 運用率
買 サクソバンクFX証券 1万通貨 8万円 +122円 14.05%
売 ヒロセ通商
   「LION FX」
1万通貨 12万円 -45円

(2)南アランド円

 取引単位は、ライブスター証券は10万単位なので、DMM.com証券もそれに合わせます。
 スワップ金利も10万通貨での値になります。

 それから、2014年2月は、FXプライムのスワップ金利が非常に低いので、それも計算してしみました。

※2012年3月、1ランド=10.80円程度 、2014年2月、1ランド=9.15円
南アランド円・サヤ取り 取引量 運用資金 2012年3月26日  2014年2月3日 
スワップ金利 運用率 スワップ金利 運用率
買(ライブスター証券 10万通貨 20万円 +160円 4.56% +130円 2.73%
売(DMM.com証券 10万通貨 20万円 -110円 -100円
売(FXプライム 10万通貨 20万円  - -60円 6.38%

 時期によっては、スワップ金利の低い業者が変わります(高い業者はほとんど変わらない)。
 暇があれば、売り持ちする口座のスワップ金利を、時々チェックすると良いかもしれません。

 異業者両建てになっていますので、基本的には、いつ決済しても損しません。
 運用率の良くなる業者・口座へ、切り替えることもできるわけです。

(3)豪ドル円

 豪ドル円は、この中では一番、リスク要因が少ないと思われます。
 以下、豪ドル円で説明していきます。

※2012年3月、1豪ドル=85円 、2014年2月、1豪ドル=89円程度
豪ドル円・サヤ取り 取引量 運用資金 2012年3月26日  2014年2月3日 
スワップ金利 運用率 スワップ金利 運用率
A社・買(ライブスター証券 1万通貨 15万円 +115円 2.43% +67円 2.06%
B社・売(DMM.com証券 1万通貨 15万円 -95円 -50円

 2012年3月のスワップ金利で、年間スワップ金利益を計算してみると、(115円−95円)×365日=7300円。
 運用資金は、AB社合計30万円ですから、7300円÷30万円×100=2.43…%。
 運用率は、おおよそ年率2.43%。

 運用率を上げるには、『1万通貨当たりの運用資金』を少なくすればいいのです。

 表では、各口座に15万円の運用資金にしましたが、各10万円でもいいわけです。

 その方が運用率は上がります。(7300円÷20万円×100=3.65%)

 豪ドル円なら、1万通貨当たり、15万円(最低でも10万円)は必要だと思います。
 ロスカットラインが4万円前後になるでしょうから、15万円の運用で、11円の為替変動でロスカットです。

 スワップ金利益分を出金しておけば
 ロスカットはあまり気にしなくてもいいのですが、チョクチョクあると面倒です。
 ポジション決済のたびに、損することもあるからです。

 理屈では為替リスクはゼロですが、なかなか完璧にはいかないでしょう。
 A社、B社まったく同時に決済することは難しいからです。
 例えば、AB社両方で11円の変動でロスカットするならば、両社において指値で11円プラスになるように注文を入れておく必要があります。このように設定しておけば、だいたい計画通りに決済できると思いますが、完璧ではないので、多少損する可能性もあるのです。
 (ロスカットではなく、OCO注文にして自分で決済設定してもよいです)

 少ない損失でも、運用期間が短いと、利ザヤより損失の方が大きいこともありえます。
 なるべく、数か月程度はロスカットしないようにしたいものです。

 こういうことが気にならない人は、各7万円で運用してもいいわけです。
 (ちなみに、2012年3月の相場で計算すると、年率5.21%になります)

ロスカットさせないサヤ取り

 それから、ロスカット(自分でする決済含む)が嫌な人は、
 評価損が増えてきたら、その口座に資金を入金する方法が効果的です。
 入金すると言っても
 評価益のある口座から、資金を移動させるのです。

 そうすれば、ロスカットになりません。

FX業者 運用資金 評価資産額 為替差損益
A社(買) 15万円 20万円 +5万円
B社(売) 15万円 10万円 -5万円

 上表のように、A社に5万円の為替差益があるとします。
 A社から5万円出金して、それを、B社へ入金します。
 (ポジションはそのままで。必要証拠金を残しておけば出金できます)
 (必要証拠金はロスカットラインである4万円前後と同額です)
 (ただし、必要証拠金は、FX業者によって多少の違いがあるのでご確認を)

 そうすれば、ロスカットされません。もちろん、余裕があるA社でも出金額には限界があるので、あまりにもB社の評価損が増えると、これはできません。

 そういう場合は、(スワップ金利益分は出金しておいて)「ロスカットやむなし」と考えておくのが一番いいと思います。
 わざわざ、投資する気のない銀行預金を取り崩す必要はないでしょう。
 そこまで、ロスカットを心配しなくても大丈夫だと思いますが…。

「ロスカットやむなし」になったら

 「ロスカットやむなし」という状況になったら、一方(ロスカットにならない方)の口座には、決済の指値を入れておきましょう。
 そうしておけば、一方がロスカットされれば、もう一方は指値で決済(利益確定)できます。

FXスワップサヤ取り(異業者両建)の注意点

 異なる業者において両建する時に、損失を発生させる(運用率を落とす)要因が二つあります。

(1)スプレッド(2014年2月調べ)

FX業者 豪ドル円 南アランド円 トルコリラ円
買い  ライブスター証券 3.2銭 15銭  
サクソバンクFX証券 スタンダード     17銭
売り DMM.com証券 0.7銭 1.9銭  
FXプライム 1.2銭 3銭  
ヒロセ通商 LION FX     16銭

 ポジションを建てた瞬間というのは、スプレッド分が必ず損失(評価損)になっています。

 1銭あたり、100円の損失です。

 例えば、豪ドル円でスワップサヤ取りを行う場合、
 ライブスター証券で買いポジションを建てると、3.2銭分のマイナス(320円/1万通貨)になります。
 売りポジションを建てたDMM.com証券の方は、0.7銭分のマイナス(70円/1万通貨)になります。
 両方合わせて、1万通貨当たり、400円の評価損を抱えてスタートするわけです。

 スプレッド分の損失400円が埋まるには、24日かかります。
    400円÷17円(2014年2月時点のスワップ金利)=23.52…
    小数点以下を切り上げて、24日

 南アランド円や、トルコリラ円では、3ヶ月以上かかります。

 なので、相場が落ち着いている時(スプレッドは拡大しにくい)に、ポジションを建てるようにしましょう。

(2)異業者間の両建てが成立するまでの時間差

 A社で買いポジションを建てました。 すぐさま、B社に売りポジションを建てます。
 これで、異業者間の両建が成立します。

 A社で約定してから、B社のポジションを建てるまでには、多少の時間がかかります。

 そのわずかの時間でも、レートが動きます。

 それによって、評価損が増えたり、評価益が増えたりします。どっちに転ぶか分かりません。

 スプレッド分の損失を埋めることになるか、拡大することになるか、…。

 この二つの要因があるため、ある程度の期間は運用しなくてはなりません。
 また、豪ドル円のスプレッドが一番狭いため、最初に収支がプラスになるのも、豪ドル円です。

FXスワップ・サヤ取りの活用法

 スワップ・サヤ取りは、円安のときに行います。

 円高の時に、これを行う意味がありません。
 これから円安に向かうのなら、わざわざ、為替リスクをゼロにする必要はなく、為替差益を取りに行くべきでしょう。

 ただし、円高ではあるけれども、今よりも下がる(円高)かもしれない、と不安があるなら、サヤ取りしてもいいと思いますが…。

 スワップ金利・サヤ取りを使った、円高時のポジション(お宝ポジション)を増やす方法について述べていきたいと思います。

(1)口座を3つ用意する

 1.放置専用口座(メイン口座)
 2.サヤ取り・買い用口座
 3.サヤ取り・売り用口座

 1.放置専用口座は、円高でのみポジションを建てるための口座です。
 これが、メインの口座になります。

 円高でのポジションだけなので、ほぼ評価損のない状態で運用できるでしょう。
 また、レバレッジも3〜4倍、ともすれば5倍も可能かもしれません。そのため運用率も高くなります。

 2と3のサヤ取り口座では、円安の時に利用します。

 例えば、1豪ドル=105円の時、ポジションを建てられる資金があるとします。

 こういう場合、スワップ派は、我慢ができません。
 1豪ドル=105円などという超円安では、スワップ金利も高く、今、ポジションを持たないことは損している気分になるからです。
 多くのスワップ派は、ポジションを建てるでしょう。
 そして、その後の円高による評価損に、「血の気が引いて青ざめる」のです。

 そこで、ここ(円安時)はサヤ取りにします。
 (もちろん、ドルコスト平均法で買っている人もいるでしょう。)
 (それはそれで悪くはありませんが、ベストでもありません。)

 「ただひたすら我慢する」のは難しいことですが、サヤ取りをしていれば、この時期をやり過ごすことができます。

 運用率を稼ぐと言うよりも、我慢してやり過ごすために「サヤ取り」をすると考えることも「有り」です。

(2)サヤ取りの解除(ポジション決済)

 円高になって、
 メイン口座(1.放置専用口座)で、ポジションを建てたくなったら、
 全て(もしくは一部)のサヤ取りポジションを決済します。

 買い口座、売り口座の両方で同じ通貨量を決済します。
 通貨量が異なっていたり、売り口座のポジションだけだったりすると、異業者両建が崩れます。為替リスクが発生し、サヤ取りが崩壊するからです。
 ですから、ポジションは、両口座の全てを決済すると間違いがありません。

 そうして、資金を作ったら、メイン口座(1.放置専用口座)へ入金し、ポジションを建てればいいわけです。

 関連: 放置専用口座(メイン口座) → (13.FX口座の選び方

まとめ

 ここで紹介した方法は、メイン口座(1.放置専用口座)で良いポジションを保有していくための方法です。
 評価損を、可能な限り少なくし、スワップ益での運用率を高くするためのやり方です。

 イメージとしては、次のようになります。
   開始直後
     メイン口座 0円 年率なし
     サヤ取り口座 100万円 年率5%
     合計 100万円 年率5%
   2〜3年後
     メイン口座 100万円 年率20%
     サヤ取り口座 100万円 年率5%
     合計 200万円 年率12.5%
   長期間になって運用資金も増えていくと
     メイン口座 300万円 年率20%
     サヤ取り口座 100万円 年率5%
     合計 400万円 年率16.25%
   最終的には
     メイン口座 1000万円 年率20%
     サヤ取り口座 0円 年率なし
     合計 1000万円 年率20%
   (金利収入で年収200万円以上の、金利生活ができる)

 メイン口座での運用率が高いため、メイン口座での運用が増えてくれば、
 サヤ取り口座の運用率が低くても、そこそこ良い運用ができるはずです。

 また、サヤ取りでも、トルコリラ円などの、高い運用率が期待できる通貨ペアで行えば、運用率は高いレベルで安定するでしょう。
 (トルコリラ円は、リスクが高く、市場状況・相場変動が大きく影響します。)

 もし、サヤ取りをしないで、ドルコスト平均法だけで行うと
 年率10〜15%程度になるでしょうか。

 長期的に考えれば、サヤ取りを利用していく方が良いと思います。
 ですが、
 数年先もスワップ運用しているか分からないと考える人は
 ドルコスト平均法で単純に運用した方が、運用率は高くなるかもしれません。

 1.放置専用口座(メイン口座) → (13.FX口座の選び方
 2.サヤ取り・買い用口座 → (14.サヤ取りFX口座
 3.サヤ取り。売り用口座 → (同上)

 次ページは、トルコリラ円のスワップ・サヤ取りについて考えてみましょう。


11-1.トルコリラ円のサヤ取り | スワップ運用に興味がわいたらFXを最短で覚えましょう
《運用イメージ》
0.FXスワップ運用 完全ガイド(TOP)

《基礎》
1.(1)ドルコスト平均法
2.(2)相場下落を待つ方法
3.通貨ペアの選び方
4.為替差損で困ることはない
4-1.損失が税金対策
5.金利生活を送ろう
6.スイングトレードで勝ち逃げ

《実践のコツ》
7.レバレッジの意味
8.ロスカットの想定
9.ロスカット計算
10.複利運用の方法
11.サヤ取りは円安時に
11-1.トルコリラ円のサヤ取り
12.共分散はしない方がよい

13.FX口座の選び方
 ・YJFX!
 ・セントラル短資FX
 ・SBI FXトレード
14.サヤ取りFX口座
 ・GMOクリック証券「くりっく365」
 ・DMM.com証券

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