ロスカットレートを想定しよう〜FXスワップ運用

サイトマップTOP(年利20%の資産運用)FXスワップ運用 完全ガイド

8.ロスカットの想定


 スワップ運用は、ロスカットさえしなければ利益になると考えます。
 よって、ロスカット対策が、リスク対策でもあります。

 どこまで下落するのかを予測しておくことがとても重要です。

 これに「決まり」や「法則」はありません。投資家自身が、考えて検討をつけねばなりません。

 このページでは、私のやり方を紹介します。
 最初は、人の真似から始めることになるかもしれません。まず始めてみないとわからないことですから。
 そうやって試行錯誤しながら、ご自分のやり方を見つけてください。

 ここでは、対円通貨ペア(豪ドル円など)を買い持ちする場合で説明します。
 「下落・下がる」といえば円高へ動くことですし、「上昇・上がる」といえば円安に動くことを指しています。

スワップ運用の安全性・危険性を想像してみよう

 まず、スワップ運用で、ロスカットするのかしないのか、イメージしてみましょう。
 米ドル円を考えてください。

 2012年3月上旬で、1ドル=81円くらいです。
 それが、1ドル=3円になることはあるでしょうか。

 (1ドル=3円というのは、レバレッジ1倍でスワップ運用している時のロスカットレートです。)

 自分が投資している期間が20年であれば、その20年の間に、1ドル=3円が実現するかどうか、イメージしてみてください。
 20年前、1ドル=130円でした。今は80円くらいです。38.5%くらい下落しています。
 20年間でもその程度です。
 このペースで下落しても、
 1ドル=3円以下になるまでには、160年程度かかります。160年で1ドル=2.6円になります。
 ちなみに、60年で、1ドル=30円。100年で1ドル=11円。

 為替レートは、二国間の経済力の綱引きによって決まります。
 1ドル=3円になるということは、米国経済よりも日本経済が、格段の力を持つということです。
   米国>日本 で、円安。
   米国<日本 で、円高。
 1ドル=3円まで、円高が進むほど、米国経済が弱り、日本経済が活性化することは考えられるでしょうか。

 むしろ、米国経済の方が、力を増すことはあってもその逆はどうなのでしょう?

レバレッジ2倍でイメージ

 レバレッジ2倍の場合、1ドル=43円くらいでロスカットになります。

 先ほどと同様に考えると、20年後1ドル=49.2円まで下落することになります。
 まだ、ロスカットされることはありません。
 しかし、40年後になると、1ドル=30円。こうなるとロスカットです。

このまま円高で推移するのか(円高トレンドが継続するのか)

 これまで、高度経済成長など日本の経済力の拡大に伴って、為替相場は円高に動いてきました。

 今後、このような下落(円高)する相場になるかどうかは分かりません。

 むしろ、長期予測では、円安になるという人が多いのです。

 1ドル=40円とか30円というのは、なんとも現実離れした数値に思えてなりません。

 みなさんは、どう感じるでしょうか。

 ここがポイントです。(スワップ運用してもいいのか、しない方がいいのか、の境目です)

 1ドル=40円は現実離れして感じるでしょうか。

 どこまで円高になるかを考えて見た時に、
 自分が投資する間は、「まだそこまでの円高は起こり得ない」と感じるなら、
 スワップ運用を行う決断をしてもいいと思います。

 これを投資する通貨ペアごとに確認していく必要があります。

 この程度(の円高)は起こらないだろう、というレートを探るのです。

どこまで円高になるか、を想定する

 まず、過去の為替相場を調べてみましょう。
 将来を知ることはできませんが、過去を調べることはできます。
 過去のレートから、その通貨ペアの様子・傾向を知るのです。

過去8年間の為替レートを調べる

 過去の為替レートの動きを知る必要があります。
 過去5年といわれていますが、通貨ペアによっては、過去8年くらいまで調べた方がよいでしょう。
 要するに、ここ数年における史上最安値を調べたいからです。

 それから、為替変動率(もしくは12ヵ月程度の最大下落幅)を調べましょう。
 変動率(ボラティリティ)は、過去レートを標準偏差で計算します。(参考:ボラティリティ計算方法
 計算が面倒な人は、「12ヵ月程度の短期間内における最大下落幅(率)」を調べます。

 「12ヵ月程度の短期間内における最大下落率」の3分の1が、変動率に相当します。
 変動率(ボラティリティ)の計算ができない(もしくは面倒な)場合、これで代用できます。
 例えば、豪ドル円の「12ヵ月程度の短期間内における最大下落幅率」49.06%の3分の1は、16.35%。
 そして変動率は、16.14%。
 ほぼ一致していますね。他の通貨ペアでも、同様なのです。

※2012年2月20日現在(変動率の検証期間2007年2月21日〜2012年2月20日)
通貨ペア 現在
レート
史上最安値 変動率
(σ)
12ヵ月間の最大下落幅
下落幅 下落率 レート 期間
豪ドル円
AUD/JPY
85.64 54.95
(2008.10)
16.14% 52.93 49.06% 107.88→
54.95
07年10月〜
08年10月
南アランド円
ZAR/JPY
10.395 7.61
(2008.10)
18.41% 10.11 57.05% 17.72→
7.61
07年10月〜
08年10月
トルコリラ円
TRY/JPY
45.682 40.345
(2011.12)
16.24% 46.019 46.42% 99.135→
53.116
07年10月〜
09年1月
メキシコペソ円
MXN/JPY
6.2735 5.3905
(2011.9)
14.65% 4.6014 42.35% 10.864→
6.2626
08年8月〜
09年1月
ポーランドズロチ円
PLN/JPY
25.280 21.642
(2012.1)
17.29% 27.709 52.46% 52.814→
25.105
08年7月〜
09年2月
豪ドル・スイスフラン
AUD/CHF
0.9806 0.6927
(2008.10)
12.01% 0.3908 36.06% 1.0835→
0.6927
07年11月〜
08年10月

 12ヵ月間の最大下落率が分かりました。通貨ペアによって多少の違いはありますが、おおよそ50%です。
 そこで直近の最高値の50%下落は想定しておく必要があると思われます。

※2012.2.20現在
通貨ペア 現在
レート
最安値
2008年
(い)最高値
2008年以降
(い)×50% 史上最安値
豪ドル円
AUD/JPY
85.64 54.95
(2008.10)
90.02
2011.4
45.01 更新なし
南アランド円
ZAR/JPY
10.3950 7.61
(2008.10)
13.07
2010.4
6.535 更新なし
トルコリラ円
TRY/JPY
45.682 53.116
(2009.1)
66.644
2009.8
33.322 40.345
(2011.12)
メキシコペソ円
MXN/JPY
6.2735 6.2626
(2009.1)
7.7146
2010.4
3.8573 5.3905
(2011.9)
ポーランドズロチ円
PLN/JPY
25.280 25.105
(2009.2)
33.792
2009.8
16.896 21.642
(2012.1)
豪ドル・スイスフラン
AUD/CHF
0.9806 0.6927
(2008.10)
1.0152
2010.5
0.5076 更新なし
※参照:
1.http://www.forexpros.jp/quotes/為替レート  2.http://www.google.com/finance
3.http://www.oanda.com/lang/ja/currency/historical-rates/

 この表は、調べた時点での最高値を元にしています。
 今後、最高値が更新されれば、それで計算しなおす必要があります。

 豪ドル円を見ると、2008年のリーマンショック以降の最高値は、90.02円です。
 その50%の下落(45.01円)は考えておかなくてなりません。
 そうなるのは、まだ、2,3年先(次のサイクルの底は、2013年6月〜2016年9月の間になる)でしょう。

為替相場のサイクル(周期)も考慮する

 為替相場のサイクルを利用する方法は、あまり有名ではありません。
 ですから、サイクルを考えるスワップ派は少ないようです。

 しかし、サイクルという考え方は、とても効果的です。
 なぜ、他の人はあまり使わないのか、よく分かりません。
 テクニカルチャート分析は人気があるのに、実に不思議です。

 豪ドル円のサイクルは「FXサイクル投資法マスターブック 」によれば、長期サイクル68〜95ヶ月(平均81カ月)。
 現在のサイクルは、2008年10月(底)から始まっています。
 ですから、このサイクルの終わりは、早くて68カ月後。遅ければ、95ヶ月後くらいになると予測できます。

 68ヶ月後は、2013年6月。
 95ヶ月後は、2016年9月。
 この期間のどこかで、サイクルが終わる可能性が高いのです。

 今、2012年春ですが、これから、最高値を更新することも考えられます。このサイクルのトップ(天井)は、これからやってくる可能性もあるからです。もし、最高値を更新し100円になれば、その50%である50円までの下落を想定すればいいわけです。

結論(ロスカットレートを想定する)

1.レバレッジ2倍で運用していれば、ほぼロスカットされることはない

 サイクルのトップで買ってしまっても、レバレッジ2倍なら、50%近く下落してもロスカットされません。
 ドルコスト平均法のように、最高値以外のレートでもポジションを保有するなら、保有平均レートが下がりますから、レバレッジ2倍でポジションを建てていく場合、まず、ロスカットされる心配はありません。

 「細かいことを考えるのは面倒だ」という人はレバレッジ2倍で。

2.最安値までの下落を想定する

 だいたい最安値は更新しにくいレートのようです。
 そのサイクルの形が、右に寄った山の形になりそうなら、上昇トレンドのサイクルです。
 サイクルの終わりは、最安値(サイクルの始り)より高くなりますから、ロスカットレートをサイクルの始まりである最安値レートを想定して大丈夫でしょう。

 ただし、次のような場合は別です。

 サイクルの形が「右に寄った山の形」にならないような場合
 もしくは
 サイクルの始りであるレート(8年以内の最安値)を下回りそうなくらいに近づいている場合。
 このような時は、最安値までの下落で収まらない可能性が高いので、次ののように想定した方がいいでしょう。

 また、もう一つ
 8年以内の最安値を下回っているとき
 (例えば、トルコリラ円のように、
  2009年1月の最安値(8年以内の最安値)を2011年12月に下回っているような時)
 この時は、2011年12月の最安値をロスカットレートに想定するのは危険です。もっと下落する可能性があります。ですから、この場合も、次ののように想定した方がよいと思います。
 (このパターンの時のロスカットレート想定はとても難しいです。この想定でも甘かったということは十分起こり得ます)

3.現時点でのトップ(最高値)の50%のレートまで下落することを想定しておく

 もう少し、慎重に考えてロスカットレートを想定したい人向けの考え方です。

 このサイクルが始まって以来の最高値(トップ)が、「山の天井部分」になっているはずです。
 (さらに、山が高くなる可能性も、もちろんあります)
 サイクルのトップから、50%(通貨ペアによって多少の違いはあるが)下落することはよく起こります。

 例えば、豪ドル円なら、2011年4月に90.02を記録したのが、サイクルのトップになります。
 (これは、2012年3月上旬時点でのことです。それ以降、円安が進めば、95円、100円、とトップが切り上がっていくことになるにでしょう。その時は、その時点でのトップ、ということです。)
 ですから、90.02円の50%は、45.01円です。このレートまで下落することは想定しなくてはなりません。

 トルコリラ円なら、2009年8月の66.644円がトップです。その50%である33.322円まで下落することを想定します。
 ※トルコリラ円に関しては、この想定でも甘かったということが分かります。2016年時点で、33円を下回りました。トルコリラ円などのマイナー通貨ペアは、長期的に円高へ向かい続けることが予想されます。

 次ページは、ロスカット計算です。
 ロスカットレートが決まったら、それをもとにポジションを建てられるようにならなくてはなりません。
 それには、ロスカット計算ができるようになる必要があります。
 例えば1万通貨取引するには、預託金がいくらあれば、ロスカットにならないようなポジションになるのか、ということを計算できなくてはなりません。


9.ロスカット計算 | スワップ運用に興味がわいたらFXを最短で覚えましょう
《運用イメージ》
0.FXスワップ運用 完全ガイド(TOP)

《基礎》
1.(1)ドルコスト平均法
2.(2)相場下落を待つ方法
3.通貨ペアの選び方
4.為替差損で困ることはない
4-1.損失が税金対策
5.金利生活を送ろう
6.スイングトレードで勝ち逃げ

《実践のコツ》
7.レバレッジの意味
8.ロスカットの想定
9.ロスカット計算
10.複利運用の方法
11.サヤ取りは円安時に
11-1.トルコリラ円のサヤ取り
12.共分散はしない方がよい

13.FX口座の選び方
 ・YJFX!
 ・セントラル短資FX
 ・SBI FXトレード
14.サヤ取りFX口座
 ・GMOクリック証券「くりっく365」
 ・DMM.com証券

※免責事項: 投資の成功・失敗の責任は、全て投資家個人に帰属します。当サイトの情報を利用した投資結果においても当方とは無関係です。

Copyright (C) 年利20%の資産運用-スワップ金利で皮算用, All rights reserved.