通貨の流動性(取引量)が重要〜スワップ運用での通貨ペアの選び方

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3.通貨ペアの選び方(2)通貨の流動性


 FXスワップ運用の通貨ペア選びでは、政策金利の差が重要です。
 そのことは「3.通貨ペアの選び方」で取り上げました。

 ここでは、流動性について考えていきたいと思います。
 流動性とは、『取引の活発さ』のことです。

 取引回数や取引量が多いと、取引が遅滞なく行われ、スムーズな市場環境が維持されます。

流動性が低くなることで、高まるリスクとは

 流動性が低く、市場が混乱すると、次のようなリスクがあります。
  (1)為替市場の混乱で、通貨ペアの取扱が停止されるリスク
  (2)銀行間短期金利市場の混乱で、スワップ金利が売り・買いどちらでも支払い(マイナス)になるリスク

(1)通貨ペアの取扱が停止されるリスク

 2008年のリーマンショック後の大混乱により、アイスランドクローナ(ISK)の取引停止が有名です。この通貨は高金利だったので、スワップ運用している人も多かったからです。
 その他にもEEK(エストニアクローン)、HRK(クロアチアクローナ)、LTL(リトアニアリタス)、LVL(ラトビアラト)、RON(ルーマニアレウ)なども続々と停止を余儀なくされました。

 BIS(国際決済銀行)は取引量の割合を発表しています。それを表にまとめました。
 左側に高金利の通貨、右側に低金利の通貨を並べました。

 先ほど取引停止になった通貨ペアを挙げましたが、下表に名前すら載らない「その他」に入るような、非常に取引量の少ない通貨ペアです。

※政策金利 2014年1月時点
※通貨取引量:2010年発表BIS(国際決済銀行)レポート (Table 3)http://www.bis.org/publ/rpfx10.pdf
高金利国・通貨 政策金利 取引量(順位) 低金利国・通貨 政策金利 取引量(順位)
ブラジルレアル 10.50% 0.7%(20) スイスフラン 0.25% 6.4%(6)
トルコリラ 10.00% 0.7%(18) シンガポールドル 0.06% 1.4%(12)
インドルピー 8.00% 0.9%(15) 日本円 0.10% 19.0%(3)
ロシアルーブル 5.50% 0.9%(16) 米国ドル 0.25% 84.9%(1)
ハンガリーフォリント 2.85% 0.4%(23) サウジアラビアリアル 0.25% 0.1%(33)
中国元 6.00% 0.3%(24) 英国ポンド 0.50% 12.9%(4)
インドネシアルピー 7.50% 0.2%(30) 香港ドル 0.50% 2.4%(8)
南アフリカランド 5.50% 0.7%(19) デンマーククローネ 0.70% 0.6%(21)
チリペソ 4.50% 0.2%(29) チェココルナ 0.05% 0.2%(27)
コロンビアペソ 3.25% 0.1%(32) ユーロ 0.25% 39.1%(2)
メキシコペソ 3.50% 1.3%(14) カナダドル 1.00% 5.3%(7)
ポーランドズロチ 2.50% 0.8%(17) スウェーデンクローナ 0.75% 2.2%(9)
豪州ドル 2.50% 7.6%(5) ノルウェークローネ 1.50% 1.3%(13)
フィリピンペソ 3.50% 0.2%(28) 台湾ドル 1.875% 0.5%(22)
韓国ウォン 2.50% 1.5%(11)      
タイバーツ 3.00% 0.2%(26)      
マレーシアリンギット 3.00% 0.3%(25)      
ニュージーランドドル 2.50% 1.6%(10)      
イスラエルシケル 1.00% 0.2%(31) その他   5.3%

 なるべく取引量の多い通貨ペアの方が、取引停止になるリスクは低くなります。

 米ドル、ユーロ、日本円、英ポンドの4つは、最も多く取引されている通貨で、
 米ドル円、ユーロ米ドル、英ポンド円、など、この4つの通貨を組み合わせた通貨ペアは最も安定して取引される通貨ペアです。
 しかし、スワップ運用をするには、スワップ金利が低すぎます。今後も高くなるかどうは疑問が残ります。
 よって、あまりおすすめできる通貨ペアではありません。

 そのため4つの通貨の一つと、他の高金利通貨を組み合わせた通貨ペアで、スワップ運用するのが一般的でしょう。
 例えば、豪ドル円、豪ドル米ドルなど。

 その際問題となるのが、高金利通貨の流動性です。
 表中の「赤文字」になっている豪ドル、ニュージーランドドル、南アランドは、ほぼすべてのFX業者が取り扱う通貨であり、比較的安定してレートの配信ができています。

(2)スワップ金利が売り・買いどちらでも支払い(マイナス)になるリスク

 リーマンショック時に、通貨ペアによっては起こりました。最近ではユーロ債務問題で混乱が生じた時も、スワップ金利が異常になりました。
 政策金利の金利差が少ない(スワップ金利が低い)通貨ペアでは、売り・買いのどちらのポジションでも支払いになることが起こりやすいです。

 それから、もともと流動性の低い通貨ペアでは、少しのことでもスワップ金利が混乱します。

取り扱われている通貨ペアとFX業者

 空白は、取扱うFX業者がない、ということです。
 全FX業者が取り扱っている通貨ペアは、最も流動性が確保された、安定的なレート提示が可能な通貨ペアです。

 トルコリラ円とメキシコペソ円は、くりっく365で上場予定でしたが、リーマンショックがあったことで、一時上場が見送られています。
 それだけ、流動性に問題が残る通貨ペアだと考えることもできます。

 ただし、2015年5月11日から、トルコリラ円は、くりっく365で上場されています。

国・通貨 日本円 スイスフラン
ブラジルレアル    
インドルピー    
ロシアルーブル    
ハンガリーフォリント ・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
中国元 ・セントラル短資FX  
トルコリラ ・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
・セントラル短資FX
・くりっく365
・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
インドネシアルピー    
南アフリカランド 全FX業者 ・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
チリペソ    
コロンビアペソ    
メキシコペソ ・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
ポーランドズロチ ・くりっく365
・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
豪州ドル 全FX業者 ・セントラル短資FX
・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
フィリピンペソ    
韓国ウォン    
タイバーツ    
マレーシアリンギット    
ニュージーランドドル 全FX業者 ・セントラル短資FX
・サクソバンクFX証券
・ヒロセ通商HiroseTrader
イスラエルシケル    

注意すべき通貨ペアについて

(1)米ドル(政策金利の変動が激しい)との通貨ペア

 豪ドル/米ドルが、スワップ運用に向かない理由は、米ドルに問題があるからです。
 問題というのは、政策金利の変動が大きい通貨なのです。

 米国は、雇用が悪化すると、すぐに政策金利を下げます。
 インフレをおそれない傾向があります。
 そのため、政策金利の変動幅が大きくなってしまいます。
 2007年には5.25%→ 2008年末には0.25%(実質ゼロ金利)
 一方、欧州では
 2008年末に一度利上げしており4.25%→ 2009年に1.00%まで下がりました。
 欧州は、3.25%、
 米国は、5.00%も変動幅があります。それだけ変動が激しいということです。
 もっと過去にさかのぼって調べても、変動が激しいことが見て取れます。

 政策金利が、上下しない通貨ペアが、最もスワップ運用には適しています。

 高金利通貨では、豪ドル。
 2008年8月には、7.25% → 2009年4月に3.00%まで下がりましたが、同年10月には金利が上がり始め2012年では4.25%を維持しています。
 変動は、7.25%−3.00%=4.25%。欧州よりは変動していますが、米国よりは変動していません。
 もともと豪ドルは、高金利ですから、下落幅は大きくなります。

 下落でみると、豪ドル41.37%。欧州23.52%、米国4.76%。
 どれだけ、米国は下落したでしょうか。豪州は4割をキープしています。

(2)インドルピー、中国人民元、韓国ウォンは、NDF(ノン・デリバラブル・フォワード)上場休止中

 この3通貨は、くりっく365(の一部の業者)で取り扱かわれていました。
 2013年11月28日で上場休止になっています。

 NDFは、通貨の先物市場です。
 普通の為替相場とは異なり、流動性も低くなりがちです。

 しかも、この3通貨はマイナー通貨でありもともと流動性が低い通貨です。
 これらのスワップ金利は、政策金利だけで決めることはできず、為替レートの動きを予測して決定されます。

 そのため、スワップ金利は、メチャクチャで、毎日のように、支払いと受取が入れ替わります。
 スワップ運用には使えません。

(3)ハンガリーフォリント円は

 ハンガリーの政策金利は、2012年に7.00%まで上昇しました。
 その年の8月から利下げを開始、2014年1月時点では、2.85%まで利下げが行われています。

 インフレ率が1%未満(2013年12月時点)であり、低い水準で推移しています。
 このチャンスを活かして、
 米国の量的緩和縮小による影響が出る前に可能な限り政策金利を下げておきたいようです。

 今後、政策金利の上昇も期待できる通貨ペアです。

 ただし、取引量は、南アランドやトルコリラの半分程度です。
 流動性に不安のある通貨です。

    【通貨ペアの選び方・選ぶポイント】
       (1)二国間金利差が大きい通貨ペアが良い
       (2)流動性の高い通貨ペアが良い
    次⇒(3)対円通貨ペア(○○円)が良い

 「3.通貨ペアの選び方」の次の項目では、いよいよ、評価損とどう付き合うか説明します。


4.為替差損で困ることはない | スワップ運用に興味がわいたらFXを最短で覚えましょう
《運用イメージ》
0.FXスワップ運用 完全ガイド(TOP)

《基礎》
1.(1)ドルコスト平均法
2.(2)相場下落を待つ方法
3.通貨ペアの選び方
4.為替差損で困ることはない
4-1.損失が税金対策
5.金利生活を送ろう
6.スイングトレードで勝ち逃げ

《実践のコツ》
7.レバレッジの意味
8.ロスカットの想定
9.ロスカット計算
10.複利運用の方法
11.サヤ取りは円安時に
11-1.トルコリラ円のサヤ取り
12.共分散はしない方がよい

13.FX口座の選び方
 ・YJFX!
 ・セントラル短資FX
 ・SBI FXトレード
14.サヤ取りFX口座
 ・GMOクリック証券「くりっく365」
 ・DMM.com証券

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