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金利変動リスク:金利差逆転の可能性

 金利変動リスクとは
 各国の金利が変動することで、思わぬ損益が発生するリスク。

 世界各国の政策金利は、経済状況におうじて、変動しています。

 スワップ派(スワップ金利狙いで資産形成する投資家)にとって
 もっとも気になるのは
 この【金利変動リスク】です。

 FX投資を始める時は、【為替変動リスク】が気になりますが、
 投資スタンスをスワップ金利で運用することに決めた場合
 【金利変動リスク】の方が重要になります。

スワップ派の為替変動リスクと金利変動リスク
 スワップ派は、レバレッジをしっかり管理するので
 毎日の為替変動による損失はありません。

 問題は
 金利変動によって、スワップ金利が支払になってしまう場合です。

 このとき初めて、為替変動が気になるようになります。

 スワップ金利が支払になるのでは資産運用にはなりません。
 急いで決済することを考えるでしょう。

 このとき、損失が発生する可能性があります。

高金利通貨でスワップ金利が支払になったことがあるか?
 スワップ金利が支払いになるのは
 金利差が逆転するときです。

 たとえば
 ニュージーランドドル円の通貨ペアを持っていた場合
 政策金利(2008年4月)は
   ニュージーランド 8.25%
   日本 0.50%
   金利差 7.75%
 この2国間金利差がスワップ金利です。

 ニュージーランドと日本の政策金利を1994年から2008年までみてみると
 一回も金利差が逆転したことはありません。
 (ちなみに豪ドル、英ポンド、南アフリカランドも逆転経験はなし)

 ニュージーランドの政策金利が最も低いのは、2001年です。
 そしてその時が、一番、政策金利の差が縮まった時です。
政策金利
ニュージーランド 4.75%
日本 0.10%
金利差 4.65%

 ニュージーランドと日本では、
 4.65%より金利差が小さくなったときはありません。

 もちろん、日本が長期に渡って、超低金利政策を続けているからです。

 今、日本は、この異常とも言える超低金利を脱して、
 通常の範囲内の金利にもどろうとしています。

 ですので、
 将来、日本の金利がニュージーランドを上回らない保証はありません。

日本の政策金利は上がるのか
 過去の政策金利の動きから
 いえることですが
 米ドルは、政策金利の上下動が激しい通貨です。

 なので、スワップ金利狙いには適さない通貨といえるかもしれません。

 しかし
 日本円は、バブル崩壊後、安定して超低金利です。

 今後日本の政策金利は、どうなるのでしょうか。
 このまま安定して超低金利でいくのでしょうか。

 結論は
 日本の金利は必ずあがります。
 ただし、それがいつかは分かりません。
 1年後か、2年後か、はたまた10年後か。
 (当たり前の結論ですみません(^_^;)

 では、どんなときに金利はあがるのでしょうか。

 経済の原則を確認してみましょう。
 そしてそれをもとにどうなるのか、考えてみましょう。

経済原則:金利はどういうときに上がるのか?
 各国中央銀行は
 景気を良くする(もしくは安定させる)ために
 金利を操作します。

 そこで、大原則といってよい経済原則が
 原則@
 好景気では 金利が上がる(金利は高い)
 不景気では 金利が下がる(金利は低い)

 好景気では、金利を上げて、国内のお金の回りを悪くします。
 不景気では、金利を下げて、国内のお金の回りを良くします。

 ところが、不景気なのに金利の高い国があります。
 何故でしょう。
 それは外国資本(外国からの投資)を呼び込むためです。
 金利が高くなると、その国の通貨を欲しがる人が増えるのです。
 原則@−2
 不景気でも高金利の場合もある。
 外国資本(外国からの投資)を重視しているから。

 では、金利の高さと通貨の価値の関係はどうなっているかというと
 原則A
 金利が高い場合 通貨の価値が上がる(日本では「円高」)
 金利が低い場合 通貨の価値が下がる(日本では「円安」)

 通貨の価値と物価の関係は
 日本の場合で説明すると
 円高(通貨の価値が高い)の時、輸入品が安いので物価は下がります。
 円安(通貨の価値は低い)の時、輸入品が高いので物価は上がります。
 原則B
 通貨の価値が高い(円高)時 物価安(デフレ傾向)
 通貨の価値が低い(円安)時 物価高(インフレ傾向)

 物価と景気の関係は
 原則C
 物価安(デフレ傾向) 不景気
 物価高(インフレ傾向) 好景気

 金利と物価の関係は、
 インフレ(物価が上がる続けること)を抑えるために金利を高くします。
 デフレ(物価が下がり続けること)を防ぐために金利を低くします。
 原則D
 物価高 金利が高い
 物価安 金利が低い
 景気が良いときは、物価も上がります。なので金利も上がります。
 好景気=高金利、物価高=高金利で、矛盾しません。
 しかし
 不景気なのに、物価が高かったらどうしましょう。
 不景気だから、金利を下げたい。しかし、物価が高いので、金利は上げたい。という状況になり、金利政策が難しくなります。
 これが
 スタグフレーション(不況下のインフレ)です。
 今(2008.5)、米国、ヨーロッパ、そして日本でも、懸念されています。
 米国では、不況をさけるため、金利を下げました。
 そのため、インフレが心配されています。原材料高なのは、日本だけではありません。米国はスタグフレーションにならずに済むでしょうか。
 一方、ヨーロッパでは、景気後退懸念がありますが、インフレ対策の方に比重をおいています。そのため、金利をなかなか下げられません。このまま不況にならなければよいのですが…

日本の利上げはあるか
 先の原則から
 「金利が低い」ときの状況を拾い出してみましょう。

  ・不景気 (原則@より)
  ・通貨の価値が下がる(円安) (原則Aより)
  ・物価安(デフレ傾向) (原則Dより)

 サブプライム問題が大きくなる前は、まさに、上記のようでした。
 不景気(統計上「景気の基調判断」は戦後最長を記録。だが平均経済成長率はいざなぎ景気時は11.3%もあるが、今回は2%しかない)であり
 円安が進み(ポンド円、NZD円など最高値を更新した)、
 完璧なデフレでした。

 金利は、ゼロ金利政策を解除しましたが、政策金利0.50%は、超低金利水準です。

 サブプラム問題後
 原材料高が原因のインフレに転換。
 円高がすすみ、1ドル=100円を割りました。
 景気は、悪いままです。

 金融対策としては、
 インフレであれば金利を上げたいところですが
 インフレといっても、日銀の目標インフレ率0〜2%に収まっています。
 まだデフレを脱したばかりで、それほど気にするレベルではありません。
 しかも景気が悪いので、金利を上げることができません。
  (ちょっとしたスタグフレーションか?)

 そして、日本経済は「円安」を好みます。
 円高がすすむと日銀の為替介入があるくらいですから
 「円安」を期待して金利を低くしておくことも考えられます。

 景気が回復するまでは、金利は低いままでしょう。
 (金利を上げると「円高」がすすむ可能性もあるから)

 日本が円高を嫌う理由には、デフレの問題もあります。
 円高になれば、デフレにもどることもありえます。
 デフレにおいては景気回復は見込めません。これだけは回避したいところでしょう。
 また、デフレを避けインフレを好むのには、もう一つ理由があります。
 国の借金700兆円を減らすためです。
 インフレで物価が上がれば、実質的な貨幣価値が下がります。
 たとえば、物価が10倍になれば、借金は10分の1になったのと同じなのです。

 現時点での予想としては
 日本経済が比較的オーソドックスに動くならば

 日本の景気が回復するまでは
 利上げはない(あっても少し)と考えれます。
 また、景気回復後
 利上げされるだろうが、円高を嫌うので、大きな利上げはないでしょう。
 (*^^)v

為替と世界の景気
 米国は、サブプライム問題後、不況に向かっています。
 米国は政策金利を、一気に下げました。
 金利が低いと、通貨の価値が下がります。米ドル安です。
 よって
 米国企業が他国より有利に戦える状態です。

 日本では、円高ドル安で、1ドル=100円を割り込みました。
 日銀の為替介入の声も聞こえだしましたが、
 もし、介入を行えば、米国が困ります。ドル安で景気回復を図っているのに。
 日本が、それをくつがえして、円安ドル高にもっていこうとすれば、米国が怒ります。

 日本自身の景気も大切ですが、経済がグローバル化している現在、米国の景気なんて関係ないと言ってられないのです。

 それに米国経済が復活してくれた方が、長い目で見れば、
 日本にとっても有利であるはずです。
 なんといっても日本にとって大きな貿易相手国なのです。

 日本は貿易相手国の景気が良くならなければ
 景気回復は難しいと考えられます。

 世界各国が不況で金利を下げているときは
 日本の金利は低いままでしょう。

 世界各国と日本の金利状況について、ものすごく単純化すると
景気状況 金利差 実現可能性
日本景気・世界不景気 逆転 起こり難い
日本景気・世界景気 維持 可能性高い
日本不景気・世界景気 拡大 2007年以前の状況
日本不景気・世界不景気 維持 現在の状況

 日本が不景気であれば、金利差逆転の可能性は低いといえます。
 FXでの資産運用には、日本の不景気対策という役割があります。

最後に
 金利差逆転の可能性は、その時の経済状況によって変わります。
 今の時点では、逆転の可能性は低いと言えるでしょうが
 今後の経済状況によっては変化もあります。

 ポイントは
 取引通貨ペア二国の景気と物価

 円との通貨ペアでの取引が多いでしょうから、
 日本の経済を中心に考えてみました。

 経済の動き方を知りたい方は以下の本をおすすめします。
 細野真宏 著
 「カリスマ受験講師細野真宏の経済のニュースがよくわかる本 日本経済編
 「カリスマ受験講師細野真宏の経済のニュースがよくわかる本 世界経済編


 ※投資の最終判断の責任は投資家自身にあります。当サイトの情報を元に取引された損益において、当方は一切の責任を負いません。

【補足】
   1.レバレッジの謎を解け
   2.年間収益ノルマと為替差益
   3.思わぬ展開の対策
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   2.金利変動リスク :金利差逆転の可能性
3.信用リスク :絶対に取ってはならないリスク

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